ふみかきブログ

文を書くからふみかきブログ

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

yamane / bloodthirsty butchers

● お世辞にも上手いとは言えない歌、奇を衒うような真似はしない楽器、どちらかと言えば淡々と進む曲調。オルタナティヴでポストロックな音楽。 こうして書き出すと、一見眠くなる要素しかないバンドだ。 普段から音楽に触れていない人にとっては、キャッチ…

PLANET MAGIC / N'夙川BOYS

● KING BROTHERS のマーヤと元メンバーのシンノスケが、女性ボーカルを迎えて結成したバンド、N'夙川BOYSのメジャー1stアルバム。 KING BROTHERSの混沌とした地中深くで鳴り響く美しい爆発はない。 ここにはあくまでポップスとして、音楽を胸を張って、しか…

ねえママ あなたの言うとおり / amazarashi

● 2007年に結成されたギターボーカル、キーボードのツーピースバンド、amazarashiの7thミニアルバム。 Mr.ChildrenやBUMP OF CHICKENのようなキャッチーさとメロディ、マイナーコードを多用するミステリアスさを含みながら、圧倒的に一線を画している。 その…

3×3×3 / ゆらゆら帝国

● 「サイケデリック」と、一言で言えば何も苦労はしない。 しかしここにはその袋を突き破るなにかが大量に詰め込まれている。 ガレージ、パンク、サイケデリックロックの要素を含ませながら、極めて正しいスリーピースバンドの音色でその何かははっきりとし…

うれしくって抱きあうよ / YUKI

● 元JUDY AND MARYのボーカル、YUKIのソロプロジェクト5枚目のアルバム。 旧来から追って来ているファン以外には解りづらいが、間違いなくここがソロとしてのYUKIのターニングポイントだろう。 JUDY AND MARYを解散してから、荒々しくエロティックに唄う彼女…

助演男優賞 / Creepy Nuts

● 元暴走族、孤児院育ち、アウトローなバックボーンはない。 そこにあたるカウンターとして、有名大学出身や、いじめられっ子などのキャラクターがあるが、彼らは全く違った形でアウトボクシングを繰り広げる。 童貞と非モテという個性を、フリースタイルの…

融 / 空気公団

● 春。休日の朝。ひだまり。洗濯物。伸び。猫。家族。麻のカゴ。琺瑯のマグカップ。青空。光。 ほっこりと、まったりと、ゆったりとした世界があって、客観的に見ている、または入り込んでいるような曖昧な雰囲気で佇んでいる。 声質も演奏もふわっとしてい…

The Cost Of My Freedom / Ken Yokoyama

● 「Hi-STANDARDのギターの横山健が始めたソロ活動」 それだけの文言が、全国の子供からいい年したおっさんまでを虜にした。 活動休止以降ぽっかりと空いた穴を、少しだけ物足りなさを感じる昨今のバンドで埋めた私の胸で騒いだ。 一曲目、「I GO ALONE」と…

LAGOON / 日食なつこ

● 彼女を初めて見たのは「水流のロック」のMVだった。 ピアノとドラムが向き合っただけ、数台のカメラが切り替わるだけの構図だった。 背景には軽井沢の白糸の滝があるだけ。 ジャズでロックなピアノを、エモーショナルに愛撫するように身体を揺らしながら叩…

baseball bat tenderness / MO'SOME TONEBENDER

● モーサムが帰ってきた。 そう思った。 「鋭い」と「オシャレ」の間のようなギターリフを武器に、あくまで斜に構えてすかしたような声で歌うボーカル。 ソリッドに、時に唸るように鳴くベース。 そしてガレージバンドの音色で荒れ狂うドラム。 古くからのフ…

PEACE OUT / 竹原ピストル

● 2009年に野狐禅を解散してからソロ活動を行なっていたが、ここ数年まで明るい話題を耳にすることはなかった。 ドラマの主題歌やCMソングで脚光を浴び始めたのは、その経歴からは極めて最近のことだ。 ソロになったとき、若干の「衝動」や「動機」などが欠…

5 years / The Bassons

● 日本語hiphopで一時代を築くも、脳梗塞に倒れ、片眼を失ったDARTHREIDERが結成したバンド、The Bassonsの2ndアルバム「5 years」 ● ドラム・ベース・ボーカルのスリーピースで、一言で言えばメタルファンクのミクスチャーバンドだ。 ベースは抑えめなエフ…