2017-01-01から1年間の記事一覧
● 近年の様々なタイアップにより一躍話題となったGLIM SPANKYの2ndアルバム。 ポップスの面から聴けばポストラブサイケデリコやSuperfly、といった立ち位置になるのだろう。 だが刮目すべきは、古き良きジャズ・ブルースを完全に消化した確固たる基礎にある…
● 椎名林檎の原キーカバーで話題になった、男性4人組バンドUNCHAINのカバーアルバム。 普段はソウル・ジャズなどをベースに爽やかな音楽を奏でる。 本アルバムで一層有名になった彼らだが、ここで流れる雰囲気はそのまま彼らのオリジナル曲でも健在だ。 軽い…
● たったの4曲、それを3回繰り返して聴くことで、枯渇感を与えられるバンド、それがポルカドットスティングレイだ。 初聴は既視感の上に並ぶ先人の偉大さだった。 椎名林檎・東京事変のメロディセンスを改めて認識するとともに、クリープハイプの疾走感に想…
● J-POPを語るには欠かせないスピッツの、言わずと知れた名盤。 それでいてポップス、の一言でくくりきれない何かがある。打ち込み、四つ打ち、もちろんスピッツ流ロックンロールも健在で、深めにかかったリバーブの声が神々しささえ感じさせる。 所謂スピッ…
● もう10年以上前になるだろうか。 下北沢屋根裏での出番を終えて、つまらないバンドが始まったところで地上に出た。 少し飲み過ぎていたので、落ち着くまであてもなくふらついてから帰ろうと思っていた。 シェルターの前を通った時、ライブハウスとは違う場…
● フォークロックシンガーである斉藤和義と、元BLANKEY JET CITYの中村達也によるユニットの、1stアルバム。 斉藤和義のカッティングに乗せて早口で音符を詰め込んでいく得意のスタイルが、中村達也の極めて即興的な、かつパワフルなドラミングと非常なマッ…
● お世辞にも上手いとは言えない歌、奇を衒うような真似はしない楽器、どちらかと言えば淡々と進む曲調。オルタナティヴでポストロックな音楽。 こうして書き出すと、一見眠くなる要素しかないバンドだ。 普段から音楽に触れていない人にとっては、キャッチ…
● KING BROTHERS のマーヤと元メンバーのシンノスケが、女性ボーカルを迎えて結成したバンド、N'夙川BOYSのメジャー1stアルバム。 KING BROTHERSの混沌とした地中深くで鳴り響く美しい爆発はない。 ここにはあくまでポップスとして、音楽を胸を張って、しか…
● 2007年に結成されたギターボーカル、キーボードのツーピースバンド、amazarashiの7thミニアルバム。 Mr.ChildrenやBUMP OF CHICKENのようなキャッチーさとメロディ、マイナーコードを多用するミステリアスさを含みながら、圧倒的に一線を画している。 その…
● 「サイケデリック」と、一言で言えば何も苦労はしない。 しかしここにはその袋を突き破るなにかが大量に詰め込まれている。 ガレージ、パンク、サイケデリックロックの要素を含ませながら、極めて正しいスリーピースバンドの音色でその何かははっきりとし…
● 元JUDY AND MARYのボーカル、YUKIのソロプロジェクト5枚目のアルバム。 旧来から追って来ているファン以外には解りづらいが、間違いなくここがソロとしてのYUKIのターニングポイントだろう。 JUDY AND MARYを解散してから、荒々しくエロティックに唄う彼女…
● 元暴走族、孤児院育ち、アウトローなバックボーンはない。 そこにあたるカウンターとして、有名大学出身や、いじめられっ子などのキャラクターがあるが、彼らは全く違った形でアウトボクシングを繰り広げる。 童貞と非モテという個性を、フリースタイルの…
● 春。休日の朝。ひだまり。洗濯物。伸び。猫。家族。麻のカゴ。琺瑯のマグカップ。青空。光。 ほっこりと、まったりと、ゆったりとした世界があって、客観的に見ている、または入り込んでいるような曖昧な雰囲気で佇んでいる。 声質も演奏もふわっとしてい…
● 「Hi-STANDARDのギターの横山健が始めたソロ活動」 それだけの文言が、全国の子供からいい年したおっさんまでを虜にした。 活動休止以降ぽっかりと空いた穴を、少しだけ物足りなさを感じる昨今のバンドで埋めた私の胸で騒いだ。 一曲目、「I GO ALONE」と…
● 彼女を初めて見たのは「水流のロック」のMVだった。 ピアノとドラムが向き合っただけ、数台のカメラが切り替わるだけの構図だった。 背景には軽井沢の白糸の滝があるだけ。 ジャズでロックなピアノを、エモーショナルに愛撫するように身体を揺らしながら叩…
● モーサムが帰ってきた。 そう思った。 「鋭い」と「オシャレ」の間のようなギターリフを武器に、あくまで斜に構えてすかしたような声で歌うボーカル。 ソリッドに、時に唸るように鳴くベース。 そしてガレージバンドの音色で荒れ狂うドラム。 古くからのフ…
● 2009年に野狐禅を解散してからソロ活動を行なっていたが、ここ数年まで明るい話題を耳にすることはなかった。 ドラマの主題歌やCMソングで脚光を浴び始めたのは、その経歴からは極めて最近のことだ。 ソロになったとき、若干の「衝動」や「動機」などが欠…
● 日本語hiphopで一時代を築くも、脳梗塞に倒れ、片眼を失ったDARTHREIDERが結成したバンド、The Bassonsの2ndアルバム「5 years」 ● ドラム・ベース・ボーカルのスリーピースで、一言で言えばメタルファンクのミクスチャーバンドだ。 ベースは抑えめなエフ…
●1982年生まれのJPOP・HIPHOPシンガー、NakamuraEmiのメジャーデビュー1stアルバム「NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST」 ●バックバンドはhiphopとしてはミニマルにまとまっており、基本アコギ+ドラムにベース・ほのかなシンセサイザーのみだ。 いわゆる低音を響か…